PNE JPN

日本からプレストン・ノースエンドFCを応援しています。

勝つんだ、何としてでも ~ウェストランカシャーダービー~

遂に、長い間待ち望んだ日があと一日まで迫ってきました。

ブラックプールプレストン・ノースエンド、ブルームフィールドにて、8年ぶりのウェストランカシャーダービーです。

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近年の両クラブ

リーグ戦での対戦は11年ぶりとなる。09/10シーズン、ブラックプールがPLへ昇格して以降、この2クラブがリーグ戦で顔を合わせることはなかった。

10/11シーズン、ブラックプールのチャンピオンシップ降格と同時にプレストンもリーグ1へ降格。14/15シーズン、プレストンがチャンピオンシップ復帰を果たすと同時にブラックプールはリーグ1へ降格。そして、昨シーズンブラックプールがチャンピオンシップ復帰。

 

前回対戦は2013年8月、ディープデイルでのリーグカップ


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87分、リー・ホルムズのフリーキックを頭で合わせたのは加入したばかりのトム・クラーク。後に長い間クラブキャプテンを務めることとなるこの男は、このゴールで勝利を手繰り寄せるとともに、文字通りレジェンドステイタスを手にした。

 

リーグ戦での勝利は2008年まで遡る。


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アダム・ハミルに先制を許すも、クリス・ブラウンの2ゴール、ニール・メラーのヘッダーで勝利を収めている。メラーのセレブレーションがこの試合の重要性を物語っているだろう。

 


www.youtube.com

ダービーでの印象深い瞬間を纏めた公式Youtubeの動画となる。

 

Tangerines and Lilywhites - a history of the West Lancashire derby - LancsLive

これまでの2クラブの歴史を纏めたLancsLiveの記事となる。

 

マッチプレビュー

 

ブラックプール

ダービーを経験した選手はいない。

プレストンのトップチームに在籍した選手は1人。クリス・マクスウェル(ただし怪我のため欠場濃厚)。リース・ジェームズはアカデミー時代所属した経験をもつ。

このところ好調で、前節はレディング相手に69分から3点をもぎ取り2-3の大逆転勝利を収めた。

クリス・マクスウェル、シェイン・レイヴァリーが欠場濃厚。

CJ・ハミルトン、グラント・ウォード、リース・ジェームズ、マティ・ヴァーチューは前節欠場し、不透明な状況。

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前節スタメン



 

プレストン・ノースエンド

ダービーを経験した選手は3人。前回対戦ではデクラン・ラッド、ポール・ハンティントンがプレストンの選手として出場し、トム・バークヒズンがブラックプールの選手としてメンバー入りしている。

ブラックプールの選手は2人。前述のバークヒズン(アカデミー出身でもある)とブラッド・ポッツ。

ドローが続いて7試合勝利がなかったものの、前節コヴェントリー相手に逆転勝利を収めた。

チェド・エヴァンズ、マシュー・オロサンデが欠場濃厚。

ショーン・マグワイア、アリ・マッキャンが復帰予定。

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前節スタメン

 

ストライカー対決

ブラックプール:ジェリー・イェーツ

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一昨季にスウィンドン・タウンで頭角を現し、昨季ブラックプールへ加入。リーグ戦23ゴールを決め昇格に大きく貢献した。

チャンピオンシップでも実力を徐々に発揮しだしており、ここ2試合で3ゴール。レディング戦では相手のマークを外しヘディングから決勝ゴールを奪った。

 

プレストン:エミル・リース

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昨季デンマークのラナースから加入。昨季は才能の片鱗を見せるもリーグ戦通して2ゴールだったが、2年目の今季、目に見える結果を出し始めている。

依然としてフィニッシュワークに課題を残すも、ここまでリーグ戦5ゴール。優れた機動力と足元のテクニックで相手の脅威となり続けている。コヴェントリー戦では左から一人かわしてニアへ力強いシュートを突き刺し、逆転弾を奪った。

 

 

8年ぶりのダービー。その間両クラブには様々なことがありました。互いに煽り合ってきました。ようやく両者が顔を合わせます。

誇りをかけた戦い。ゴールを決めれば瞬く間にレジェンドステイタスを手にします。英雄となります。勝利すれば、クラブの歴史に名を刻みます。私達は歴史の目撃者となります。

プレストン・ノースエンド。勝つんだ。何としてでも勝つんだ。

 

ブラックプール v プレストン・ノースエンド

スタジアム:ブルームフィールド・ロード

視聴方法:プレストン・ノースエンドの試合を見るには - PNE JPN (hatenablog.com)

10/23 23:00 Kick-off

プレストン・ノースエンドの試合を見るには

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割とiFollowについて誤解が広まっていたり、セップ・ファン・デン・バーグの存在だとかウェストランカシャーダービーだとかで需要が高まる気がしたりするのでこんな記事を書いてみます。

 

iFollowという名前はだいぶ聞いたことのある方がいらっしゃると思いますが、実際に使われたことのない方が多いのではと思います。

少々高額なうえ、1チームしか見れませんが、クレジットカードさえあれば面倒な手続きもさほど経ずに合法でEFLの試合を見られます。

以前はイギリスのsky sportsで放送される試合はiFollowで放送されないなんてことがありましたが、最近ではそれがなくなり、今季はリーグ戦全試合視聴可能なようです。

カップ戦は音声だけ流れますが、試合後いくらか経てばフルマッチリプレイの視聴が可能です。

 

試合を見るには、まず無料の会員登録が必要となります。

PNE公式サイト Preston North End (pnefc.net) へ。

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iFollowの欄から”Subscribe”をクリック。

続いて"Basic Pass"の”Register now"をクリックし、必要な個人情報を入力すれば完了です(よくあるメッセージを受け取るか否か的なチェックをつける箇所があると思いますが、つけなくても特段困ることはありません)。

 

しかしこの”Basic Pass"、登録したところで何が変わるかと言ったら特に何もありません。一部では「無料でフルマッチリプレイが見れますよ!」みたいな情報が出回っているらしいですが、PNEの場合そんなことはなくて、月間パスかシーズンパスに入らないと見れない仕様になっていました(現在私はシーズンパスに入っているので確認できませんが、現在もそうだと思います)。ただし確かに無料でフルマッチリプレイを流してくれるところもあります(モアカム等)。同じiFollowでも、クラブによって対応が違うようです。

 

ではここから料金プランについて簡単に説明していきます。

 

・マッチパス £10(約1500円)

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”Match Passes”の欄から購入できます。見たい試合をクリックして支払い。昨季までは£7でした。

 

・月間パス £25(約3750円)

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”Video Monthly Pass"から。30日間Liveでの試合視聴は勿論、過去試合のフルマッチリプレイも見放題。昨季までは£20でした。

 

・シーズンパス £170(約25500円)8月までに購入すれば£140(約21000円)

”Video Season Pass"前述の月間パスの内容が1シーズン中ずっと。

 

ここで注意が必要なのが、月間パスとシーズンパスは自動更新される点。自動更新を止めるには、直接iFollowにメールを送らなければなりません。

パスの期限5日前(期限はアカウントメニューから確認できます)までに ifollow@EFL.com へパスの自動更新をしないようメールすれば、自動更新を止められます。

自分はPlease don't auto-renew my monthly/season subscription of iFollow PNE.(下手な英語ですみません...)という文とアカウントで使っているメールアドレス・名前を伝えています。これで相手方に伝わってます。

自動送信メールが来ると思いますが、もう一度メールすればこんなメールが届くはずです。

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その他不明な点があれば、まずは EFL Official Website - iFollow Terms and Conditions を調べてみるのがよいかと思われます。

 

iFollowの欠陥として、別のクラブのiFollowを利用する際、他クラブのiFollowで利用しているメールアドレスは利用できないという点があります。

具体的にどういうことかというと、例えばモアカムの試合が見たい!となった場合、PNEのiFollowアカウントで使っているメールアドレスはモアカムのiFollowアカウントを作る際使用できません。

ただEFLの中でも独自ストリームを運営しているクラブが結構あって、そうしたクラブでアカウントを作る際はiFollowと同様のメールアドレスを使用しても問題はありません。

 

以上となります。

この記事を見て、少しでもPNEの試合視聴に興味を持っていただければ幸いです。

2021/22 プレストン・ノースエンド 選手名鑑

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大変お待たせしました。

 

前回記事で監督が決まったらブログを更新するとは言ったものの、この記事まで更新することはなく、大変申し訳なく思っております。

この記事では2021/22シーズンに臨むにあたり、選手監督その他諸々について紹介していきます。

 

ではまず今季のフォーメーションから紹介。

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SVDBはファン・デン・バーグのこと。スペースの都合で省略させて頂きます

監督マカヴォイが昨季より使用するのは5-3-2。ウイングバックの攻め上がりが鍵となる。離脱者が多くこの先どのような先発メンバーの顔触れになるかは分からないが、現時点ではこんな感じ。

 

それでは選手・監督等紹介に参りましょう。

 

見方:背番号・選手名

国籍・年齢・ポジション・昨季リーグ戦成績

1. デクラン・ラッド

イングランド・30歳・GK・22/0

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年々風貌にワイルドさが増している、チャンピオンシップで実績十分の頼れるゴールキーパー。ここ数シーズンはポカが減り、安定感を増してきた印象。昨季は前数シーズンと変わらず不動の主力として臨んだものの、冬にシーズンアウトの大怪我を負い、途中加入のイーヴァセンにポジションを明け渡す形に。今季開幕スタメンを飾るものの、試合開始早々に脳震盪でピッチを後にする羽目となり、この試合以降イーヴァセンのスタメンが続いている。ここから意地を見せられるだろうか。ヴィーガンだったものの、最近やめたらしい。

 

2. セップ・ファン・デン・バーグ

オランダ・19歳・CB/RB/RWB・16/0

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リヴァプールからのローニー。昨季は冬の加入ながら瞬く間に不慣れなRB・RWBでスタメン定着。持ち味は19歳らしからぬ落ち着いた守備対応と足下の技術。今季は攻撃参加への積極性も日々増しており、ペナルティエリア内に侵入する場面も徐々に増えてきていて、攻撃的なウイングバックと化し始めている印象。もちろん守備面でも対面のサイドアタッカーを封じ込んでゴールキックにする他、決定的なタックルやシュートブロック、ライン際でのクリアも見せてきた。チームが不調でも常にパッションを持ってプレーする選手。オランダU21代表にも選出され、日進月歩の成長を遂げている。

 

3. グレッグ・カニンガム

アイルランド・30歳・LB/LWB・16/1

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昨季カーディフから2年半ぶりに復帰したLB。2015〜18年の前在籍時は、躍進を遂げるチームの中でリーグトップクラスのLBとの評価を受け、プレミアリーグへと移籍していった。故障の懸念があり、前所属時ほどの攻撃性能は鳴りを潜めているとはいえ、出場すれば安定感あるパフォーマンスを発揮。ブラックバーンとのダービーでは鮮烈なゴールを決め、未だにチャンピオンシップで十分通用するLBであることを証明した。今季はジョシュ・アールがLWBの位置で台頭。熾烈なポジション争いは見所の一つだ。

 

4. ベン・ホワイトマン

イングランド・25歳・CM・18/5(ドンカスター) 23/1(プレストン)

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昨冬当時リーグ1首位を走っていたドンカスターから移籍。ドンカスターでは押しも押されぬ中心選手として君臨し、キャプテンも務めた。中盤からの意表を突く正確なパス、セットプレーが持ち味で、昨季をもって引退したギャラガーの後継者との声も。誰よりも積極的にミドルシュートを狙い、浮き球でもふかさずに惜しいシーンを作り出すことができる。1シーズン目はレドソンと中盤を構成し、縦パスなど実力の片鱗を見せたものの、ドンカスター時代に見せてきた中盤からの飛び出し、得点力は未だ影を潜めている感が否めなかった。今季は既に3ゴールを記録。本領発揮はこれからだろう。

 

5. パトリック・バウアー

ドイツ・28歳・CB・12/1

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在籍3シーズン目を迎えるドイツ人CB。20歳でシュツットガルトからポルトガルに渡り、マリティモ、チャールトン、プレストンと一風変わったキャリアを歩んできた。やはりその背の高さは武器で、セットプレーのターゲットとしても非常に優秀な存在といえる。昨季はディフェンスリーダーとして活躍していたものの、シーズン中盤でシーズン絶望の大怪我、その後チームも苦しむことに。迎えた今シーズン、ピーターボロ戦でリーグ戦3連敗中のチームに入ると、いきなりゴールを決め、ディフェンスも見違えるように安定し、彼の存在の大きさを実感させられた。今季チームが安定した成績を残すには、彼のフル稼働が欠かせないだろう。

 

6. リアム・リンゼイ

スコットランド・25歳・CB・13/2

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昨冬ストークからローンで加入し、終盤戦には安定したパフォーマンスを見せ、晴れて今季完全移籍を果たしたスコットランド人の左利きCB。ストーク時代は出場機会に恵まれなかったものの、バーンズリー時代には現ブレントフォードのイーサン・ピノックとコンビを組んで活躍し、ブライトン等多数のクラブから注目を浴びた。空中戦には強いものの、スピードが不足しており3バックの左CBに向いているとは言い難いのが難点。復帰したバウアーにポジションを奪われており、使いどころが難しくなっている感がある。

 

8. アラン・ブラウン

アイルランド・26歳・RB/RWB/CM・38/4

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クラブ在籍9年目を迎えるキャプテン。ユーティリティ性と運動量が持ち味。さまざまなポジションをこなせるものの、一番得意なのはストライカーの近くでのプレーだと思われる。トップ下で起用された18/19シーズンにはおよそ7のxGから12ゴールを叩き出すという神懸かり的な決定力を披露。26歳ながら既にノースエンドで297試合に出場しており、レジェンドの証、300 club入りが間近に迫っている。達成すれば、クラブ史上2,3番目の若さでの達成となるだろう。アイルランド代表にも継続的に招集されており、3月のセルビア戦では元ノースエンドのカラム・ロビンソンが上げたクロスからヘディングシュートを決めた。胸熱である。

 

9. チェド・エヴァンズ

ウェールズ・32歳・ST・17/5(フリートウッド) 21/5(プレストン)

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昨冬に色々あって半ば戦力外となっていたフリートウッドから加入。純粋な実力への疑問、そして何より(最終的に無罪となったとはいえ)強姦の容疑による収監歴があり、獲得時(今もかもしれないが)この契約に関してファンからは厳しい批判の声がクラブに浴びせられた。しかし、ピッチに立つとファンがほとんど予想だにしていなかったであろう活躍を披露。完全に先発に定着し、新たに2年契約を勝ち取ることに。5ゴールという数字以上に、PK獲得やゴールに繋がるスルー、絶えないプレスといった数字に見えにくいところでの活躍が光った。今シーズンは隔離の影響で出遅れ。2トップの層は厚みを増しており、ポジションを取り返す活躍を披露できるだろうか。

 

10. ジョシュ・ハロップ

イングランド・25歳・CAM・5/0(プレストン) 15/0(イプスウィッチ)

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マンユナイテッド時代にデビュー戦ゴールを決めたことで有名なテクニックに優れる攻撃的ミッドフィルダー。2シーズン前にはスーパーゴールを決めてPOTMの候補となるなど、出場機会をそこそこ得ており、1年前には新たに3年の契約を結んだものの、昨シーズンは出場機会に恵まれず、後半戦のイプスウィッチへのローンも散々な結果に。クラブは今季もローンに出そうと画策したものの成功せず、登録メンバーからも漏れてしまった。とはいえまだ25歳、頑張って欲しい。

 

11. ダニエル・ジョンソン

ジャマイカ・28歳・CAM・33/4

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2015年PNE移籍時の移籍金が£50kと破格の安さだったことから未だにチャントとして歌われている通称「DJ」。2シーズン前には12ゴールを決め攻撃的ミッドフィルダーとしてブレイクを果たした。現チームの中では最も創造性を有するプレイヤーで、今季もトップ下に定着。ペナルティキックも得意で、PK戦を除けば昨季レディング戦でセーブされるまでプロキャリア公式戦で失敗したことがなかった。ブラウンの不在時にはゲームキャプテンも務め、欠かせない存在と言えるだろう。昨年はジャマイカ代表デビュー。日本戦には怪我の影響で出場しなかったものの主力に定着し、ゴールドカップにも出場した。来年のワールドカップ出場を狙う。ラヒーム・スターリングと親友であり、度々インスタグラムのストーリーに登場する。

 

12. ダニエル・イーヴァセン

デンマーク・ 24歳・GK・5/0(ルーヴェン) 23/0(プレストン)

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昨季に引き続きレスターからローン。昨季は冬の加入ながら、シーズンMVP候補に挙げられる活躍。ロザラム時代にも指導を受けたマイク・ポリットGKコーチとの再会も好影響をもたらしたのか、神懸かり的なシュートストップを連発した上、クロスやセットプレーへの対応も安定しており、常に安心感が感じられた。2015年に在籍して出色の活躍をし、後にイングランド代表の正GKとなるピックフォードと比較する声もあり、キャプテンのブラウンも「今まで一緒にプレーした中で最高のGKの1人」と大絶賛。今季もローンながらチームに留められたことは非常に大きいだろう。昨季の活躍を持続させられれば、デンマーク代表入り、そしてプレミアリーグでの活躍も夢ではないかもしれない。イヴェルセンやイヴァーセンと呼んでいる方が多い気がするが、発音聞く限り個人的にはイーヴァセンかイーヴェルセンだと思う。

 

13. アリ・マッキャン

北アイルランド・21歳・CM・32/4(セント・ジョンストン)

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移籍最終日、デッドライン数秒前とも言われる土壇場でPNE移籍が決定したCM。21歳ながら既にSPLで71試合に出場しており、昨季は元PNEキャプテン、カラム・デイヴィッドソン監督の下で不動の主力として国内カップ戦2冠というクラブの歴史に残る大快挙に貢献。北アイルランド代表でも既に主力として定着し、先のワールドカップ予選2試合にも先発出場して称賛を集めた。移籍金は£1.2m、セルティック、レンジャーズ等との争奪戦を制しての獲得と見られており、両クラブのファンからは「何故あんな安価で行ってしまったんだ?」と驚きの声も。スコットランドフットボール事情に精通している識者・ファンによれば、万能型でロングパスにもボールを運ぶことにもボール奪取にも優れているとのこと。PNEでも早速その優れたボール奪取力を発揮し、「アリ・マッカンテ」と呼ばれている。タックルの技術自体が上手く、カードを貰いにくいのも非常に良いと思う。

 

14. ジョーダン・ストーリー

イングランド・24歳・CB・30/1

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在籍4年目を迎えるエクセター出身のCB。加入1年目にはデイヴィスとコンビを組み快進撃に貢献。昨シーズンはレギュラーとして継続的に出場し、主力としての足場を固めた。3バックの右CBを担当し、逆サイドのヒューズほどの攻め上がりはないが、堅実なプレーで守備を支える。競り合いに強い上、今季はインターセプト数で高い数値を叩き出している。クリーンな守備も魅力で、加入以降提示されたイエローカード数はわずかに2。ディフェンダーとしては印象的な数字である。

 

15. ジョー・ラファティ

アイルランド・27歳・RB/LB・22/0

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左右のフルバックをこなすユーティリティ性と、セットプレーのキッカーも務められるほどのキックの精度が魅力であるものの、運動能力、攻撃的姿勢の不足や守備の不安定さを昨季は露呈し、シーズンが進むにつれ出場機会を減らすことに。クラブはローン移籍を模索するも、結局移籍は成立せず、登録メンバーからも漏れることとなってしまった。活躍できる場はあると思うので、頑張って欲しい。

 

16. アンドリュー・ヒューズ

ウェールズ・29歳・LB/CB・34/0

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18/19シーズンにはwhoscoredでリーグ内LBの中では最高評価点を叩き出したウェールズ出身の長身ディフェンダー。19/20序盤の怪我で調子を落とし、ファンの批判を浴びることも多かったものの、マカヴォイ監督就任後は左CBで輝く。ウイングバックの裏のスペースをカバーしながら、ボールを運んで攻撃のサポートも行い、一躍重要な存在に。今季フル稼働が期待される1人と言える。ガールフレンドはインスタグラムのフォロワー82万人を誇る、大人気TVプログラム「ラヴ・アイランド」のスター。

 

17. ルイス・リー

イングランド・17歳・CM

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アーセナルプレミアリーグの関心を集めたアカデミー出身の17歳。プレシーズンではトップチームに帯同して数試合に出場し、中盤にエネルギーをもたらした。クラブからの期待は17という背番号からも伺え、中盤は激戦区ではあるものの、トップチームに割って入ることが期待される。ノースエンドのファンとして育ち、ジャーメイン・ベックフォードが大活躍した2015年のリーグ1プレイオフでは他のファンと同じように歓喜でピッチに乱入したとメディアに語った。

 

18. ライアン・レドソン

イングランド・24歳・CM・36/2

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年代別のイングランド代表に選出されてきたCM。FIFA15~17あたりで高いポテンシャル値が設定されていたことで知っている方もいるかもしれない。加入後2季はベンチを温めることが多かったものの、昨季はチームの軸へと成長を遂げた。縦パスへの意識やキックに優れ、セットプレーのキッカーも務める。現時点で2アシストを記録し、チャンピオンシップ内では90分間平均でスルーパス数第7位、クロス数第10位、キーパス数第22位と、CMの選手にしては印象的なスタッツを残している。可愛い顔立ちではあるもののファンを熱狂させるようなハードタックルが身上。昨季ブラックバーン戦でのタイリース・ドーランへのハードタックルはシーズンのハイライトの1つ。

 

19. エミル・リース

デンマーク・23歳・ST・38/2

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昨季デンマークのラナースから£1.3mで加入。昨季は38試合2ゴールという成績で、フィニッシュワークに課題を残したものの、随所随所でポテンシャルの高さが感じられた。大柄なプロフィールからは鈍重なターゲットマンという特徴を想像してしまうが、実際は異なっていて、機動力の高さと股抜きを生かした突破は武器の一つである。地上戦ではドリブルで相手選手を抜くことができ、ロングボールを放り込んでも競り勝って相手をかわして何とかしてくれる。今季は早くもカップ戦合わせて6ゴール。飛躍の予感が漂う。先日のシェフutd戦で加入後初めてロングスローを投げたが、想像以上の飛距離にファンからは「なぜ今まで使ってこなかったんだ」との声も。これから重要な武器になりそうである。

 

 

20. イジー・ブラウン

イングランド・24歳・CAM・19/0(シェフィールドW)

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将来を嘱望されたウェストブロム出身のアタッカー。怪我に悩まされ伸び悩んだもののその技術に疑いはなく、一昨季のルートンでは8アシストを記録するなどチャンピオンシップで実績を積んできた。今夏遂にチェルシーからリリースされ、ローン生活に終止符。PNE加入時のインタビューでは「クラブのレジェンドとなりたい」などと語り、相当意気込んでいるように見えた。しかし…不運なことにプレシーズンで全治半年以上と見られる大怪我を負い、年内の復帰は絶望的に。復帰時期がいつになるか分からないが、これまでのキャリアを巻き返す奮起に期待したい。

 

21. コナー・ウィッカム

イングランド・28歳・ST・0/0(クリスタル・パレス)

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トライアルを経て加入が決まった、あの非常に将来を有望視されたストライカー。やはりチャンピオンシップの中でもフィジカルはトップクラスで、デビュー戦では途中出場ながらその強靭さ、ボールの収まりといった自らの特徴を発揮した。しかし初の先発出場でハムストリングの負傷を負い、手術が必要に。契約は1月までで、今後が不透明な状況となっている。

 

22. マシュー・オロサンデ

アメリカ・23歳・RB・32/0(ロザラム)

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今季ロザラムからフリーで加入。アメリカ代表での出場歴が1試合あり、スピードを生かした突破が魅力で、ウイングバックによくフィットしそうな能力を持つ。好不調の波が大きく、ロザラムファンからの評価が分かれている印象だが、1月のエバートン戦では圧巻のパフォーマンスを見せたように、好調時の調子を持続させられればより優秀なプレイヤーとなる潜在能力を持つ。昨季のPNE戦でも後ろからドリブルで持ち上がり逆転ゴールを演出した。故障で出遅れしており、早期の復帰が待たれる。インスタグラムのbio欄には日本語で「ビスケット」とあるが、”biscuit”はマンユナイテッドアカデミー時代の愛称らしい(なぜ日本語なのかは不明だが)。

 

23. ポール・ハンティントン

イングランド・33歳・CB・21/0

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在籍10年目を迎える「カンブリアン・カンナバーロ」。ブラックプールとの前回対戦を知っているチーム内唯一の選手。クロスを弾き返すオールドスタイルのCBで、近年は控えに回ることも多かったが、出場機会が回ってきた時には試合勘の不足を感じさせないような安定したパフォーマンスを見せてきた。そのプロフェッショナリズムは称賛に値する。今季一旦は登録メンバーから漏れたものの、先日無事登録入りを果たした。今季も彼の重要性を実感する場面が出てくるだろう。

 

24. ショーン・マグワイア

アイルランド・27歳・ST・29/3

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アイルランド代表アタッカー。PNE1年目の17/18シーズンはリーグ戦約半分の出場ながら10ゴールを挙げた。度重なる怪我で当時の運動能力、得点力は失われた印象であるものの、運動量豊富で足下のテクニックも持ち合わせ、ボールの収まりもよく、未だチームの貴重な戦力となっている。今季はリースと2トップを組み、主にリースを生かす働きでここまでは好印象。長い間遠ざかっているリーグ戦でのゴールにも期待したい。ガールフレンドのtiktokに登場し、あまりに下手なダンスで醜態を晒したことがある。

 

25. コナー・リプリー

イングランド・28歳・GK・1/0

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加入後2年半、ほとんどカップ戦のみの出場だったが、度重なるミスと対応の甘さ、そして悪い意味で日々厚みを増していく身体で悪印象を残し、ファンの信頼は失墜。今夏は移籍先を模索するも移籍は実現せず、登録外となってしまった。

 

28. マシュー・ハドソン

イングランド・23歳・GK・0/0

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アカデミー出身の控えGK。2015年、17歳でリーグデビューを果たすも、現時点でこれが唯一のPNEでの公式戦出場となっている。ビルドアップは問題なしもセービングに課題を残す。契約は残り1年、残留はあるだろうか。

 

29. トム・バークヒズン

イングランド・28歳・RWB/RM/ST・45/4

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在籍6シーズン目を迎えるウインガーファーストタッチ、右ウイングバック起用時の守備に課題も、前を向いた時のスピードはどんな相手にとっても脅威となる。ダイレクトボレー等スーパーゴールも多い。ロングスローも投げることができ、昨季はロングスローを多用するマカヴォイ就任以降チームの重要な武器となって2ゴールを演出。今季も主力としての活躍が期待される。加入後ダービーマッチで7ゴールを記録しているダービー男であり、古巣でもあるブラックプールがチャンピオンシップに復帰した今季、彼にかかる期待は一層大きい。現地でも発音が分かれるが、面倒なので自分は結局バーキーと呼ぶ。南アフリカ代表となる資格を持ち、噂が頻繁に持ち上がるが、進展はない。

 

31. スコット・シンクレア

イングランド・32歳・LM/ST・37/9

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スウォンジーセルティックで一時代をを築き、マンチェスター・シティにも在籍したことのあるウインガー。試合から消えることも多く、有名なセルティック時代からのチャントにあるように”as fast as lightning”ではもうないかもしれないが、シュートテクニックなど局面でのクオリティはまだまだ健在。ボーンマス戦でのキーパーの意表を突く超ロングシュートやキーパーから逃げるような弾道のシュートで、昨季はチームトップの9ゴールを記録した。ただ加入当時の期待値からすれば物足りないのも事実。さらなる活躍を期待したいのが本音である。

 

32. ジョシュ・アール

イングランド・22歳・LB/LWB・5/0(プレストン) 8/0(バートン)

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身長は196cm、スケールの大きなアカデミー出身レフトバック。18歳でトップチームに割って入るも、守備の粗さが課題となり、ここ2シーズンはローン生活が続いていた。迎えた今季、ウイングバック起用で守備の負担が軽減されると、一躍レギュラーへと躍り出ることに。もちろん空中戦には強いものの、それ以上にサイドからドリブル突破や果敢な攻め上がりを繰り返し、巨体ながら優れた機動力を誇る。小柄な体格の選手と比べても見劣りしないレベルだと思う。まさしくロマンの塊、フル稼働して飛躍のシーズンとなることを期待したい。

 

38. ジョー・ロドウェル=グラント

イングランド・18歳・ST

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アカデミーから今夏昇格したストライカー。プレシーズンから積極的に起用され、公式戦でも出場機会を得ている。プレシーズンのウィガン戦では抜け出しから得点を挙げ、得点後には非常に嬉しそうな様子で、SNSでも舞い上がっている様子だった。インタビューでクラブ愛を度々強調する18歳、今後が楽しみである。

 

40. ジェイミー・トーマス

イングランド・24歳・CAM

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彼にとっては夢のような夏だったに違いない。毎年恒例バンバー・ブリッジとのプレシーズンマッチ、バンバー・ブリッジの選手として素晴らしいミドルシュートを2本決めたトーマスは、PNE首脳陣の目に留まりトライアル契約を結ぶこととなった。トライアル契約中、アクリントン戦ではヘディングで先制点、ウィガン戦では同点弾の起点となる素晴らしい縦パスを披露。正式契約を勝ち取った。元々はボルトンで非常に期待された若手選手だったものの、バーンリーを放出された後に心の病を患い、フットボール界から18か月離れたという苦労人。登録メンバーからは漏れてしまったものの、この移籍が彼のキャリアを再び格段に前進させるだろう。いずれここで活躍できることを願いたい。

 

44. ブラッド・ポッツ

イングランド・27歳・RM/CAM・42/5

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度重なる宇宙開発、ボールロストと、確かにプレーは雑かもしれないが、大きな体でチームのために走り、ランでチャンスを生み出してくれる貴重な存在。中盤のポジションを幅広くこなし、アレックス・ニール時代では大きなチーム相手の試合で重宝される場面が多かった。ブレントフォード戦の逆転弾、ノリッジ戦の劇的同点弾のように、重要なゴールも多い。アンチも多いが、彼らを黙らせるような活躍を期待したい。

 

45. ジョシュ・マーフィー

イングランド・26歳・LM/ST・32/2(カーディフ)

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移籍期限最終日にカーディフからローンで加入したウインガー。2018年にはノリッジから当時PLに昇格したカーディフへ£11mで移籍している。縦への突破力が最大の武器で、PLでも十分通用していた。PNEにとっては待望のドリブラーで、ボールを持てば非常にワクワクさせてくれる存在である。今のところPNEでの出場全てが途中出場であるので、早く先発で見てみたい。来夏で契約が切れるため、来夏にフリーで加入する可能性がある。ノリッジ時代、キャリア序盤にマカヴォイから指導を受けており、これが加入への大きなファクターとなったと言われている。期限最終日、移籍に向けてマカヴォイから電話がかかってきたときはベッドに寝転がり、寝ようとしていたとか。まさに土壇場での移籍である。

 

監督 フランキー・マカヴォイ

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長らくアレックス・ニールのバックルームスタッフを務めた人物で、昨シーズンニールの解任に伴い暫定監督を務めることに。チームはマカヴォイの下自信を取り戻して8試合で17ポイントを稼ぐ高パフォーマンスを見せ、正式監督に就任する運びとなった。戦術的な面ではまだまだ未知数だが、マンマネジメントや選手を成長させることに関しては優れていると感じる。プレシーズンではアカデミーの選手を積極的に起用し、現在ではリースやアールを継続的に起用して自信を持たせている。複数の選手がメディアに対して彼の優れた人間性について語るなど、選手からの信頼も厚い。現在54歳だが、これが監督初挑戦。プロフットボーラーとしてのキャリアはなく、10年前はまだロイヤルメールに勤めていたという異色の経歴の持ち主である。以下の記事でロイヤルメールでの経験はフットボール界でも生かされていると本人は語っている。

Preston’s accidental manager Frankie McAvoy: ‘I thought I would always be in Royal Mail’ | Preston North End | The Guardian

 

オーナー トレヴァー・ヘミングス

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御年86歳のビジネスマン。不動産や旅行産業で富を築いている。競馬界では非常に有名な存在であり、100頭以上の馬を所有し、彼の所有する馬がグランド・ナショナルで3度優勝を果たしているという。彼の所有する馬に騎乗する騎手は緑と黄の勝負服を着用し、PNEのアウェイキットにも毎年採用されているこのカラーリングはオーナーの希望とみられる。常に(特にコロナ渦では)クラブを安定した財務状況にしてはいるものの、£1bともいわれる資産額に反してあまりにも消極的なクラブへの投資姿勢が原因で、特に最近はファンからの批判が強まっている。

 

会長 クレイグ・ヘミングス

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名前から分かるようにオーナーの息子。会長の座にいることになっているが、セレモニー以外で本当に何かしているのを見たことがないし、聞いたこともない。どんな顔かすら覚えていない。

 

ダイレクター ピーター・リズデイル

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まあ実質会長みたいなもの。かれこれ在籍10年目ととなる。かつて会長としてリーズ・ユナイテッドを破産寸前まで追い込んだことで有名。ただPNEでは落ち着いて反省したのか、財政面では比較的安定したクラブ運営を行っている。EFL内での代表的存在にすらなり、「PLの資金は下部リーグまで分配されるべきだ」など至極真っ当な主張をしている。ただやはり無能さが目立つのも事実。在籍年数が増すに伴いクラブ内での権力が増していっているとみられ、近年は契約更新や移籍活動での失敗が目立つようになった。代表的なのが昨冬のベン・ピアソン、ベン・デイヴィス、ダーネル・フィッシャーの売却。いずれもチャンピオンシップ上位クラスの欠かせない主力選手だったのだが、売却時点で契約は残り6か月を切っており、3人合わせて僅か£2m以下で売ることとなってしまった。本来なら最低でも£10mは取れたはずだった。ピアソンは後にファンで運営されるポッドキャストに出演し、クラブからの契約更新へのアプローチが熱心でなく、数か月間放置されていたと語っている。フィッシャーの売却に関しても非常に疑問に思っていた様子だった。そのほかにも近年はカラム・ロビンソンのような若手選手の獲得が減り、リーグ1レベルの中堅・ベテラン選手の獲得が増え、また現在ブラックバーンで活躍中、タイリース・ドーランのリリースに代表されるように、ユースシステムを軽視した。RidsdaleOutの声は日々高まっている。移籍期限最終日のマッキャン、マーフィーの獲得でそれが変わることもなさそうだ。

ピアソンのインタビュー

Impassioned Ben Pearson interview as PNE exit, contract and Alex Neil addressed - LancsLive

ありがとう、ギャリー

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先日、フランキー・マカヴォイのヘッドコーチ就任と併せ、ポール・ギャラガーのコーチ就任が発表されました。これに伴い、ギャラガーはプロ選手を引退することとなります。

 

ギャラガーは2007年、そして2013年から2021年までの期間PNEでプレー。それまでの間に色々な出来事がありました。正確無比のキック、独特なフォームのPKで何度も特別な瞬間を生み出してきました。当記事では、まず時系列順にそれらを振り返っていきます。

 

 

「ギャリー」との思い出

2007/08

当時22歳、ギャラガーは初めてPNEに加入。ブラックバーンで18歳の頃から出場機会を勝ち取り、ローン先のストーク(チャンピオンシップ)では二桁得点を記録。しかしノースエンドでは僅か1得点、ローンは冬で終了。この時、後に再びノースエンドに加入し、クラブの歴史に残るようなプレイヤーになるとは誰が想像したでしょうか。

 

 

2013/14

レスターで全く出場機会を与えられていなかったギャラガーは、2013年10月、ノースエンドにローンで復帰します。ノースエンドは前2シーズン、リーグ1で15位、14位と低迷。グレアム・ウェストリーの下でチームは迷走し、2000年代何度もチャンピオンシップでプレイオフに出場、PL昇格を争ったクラブにしては恥ずかしい位置にいました。サイモン・グレイソンが就任しようやく浮上の兆しを見せ、プレイオフ進出を狙える位置につけていました。

挨拶代わりのハットトリック

加入後二戦目、「ギャリー」は早速その実力を存分に発揮します。非常に落ち着き払ったフィニッシュを見せ、ハットトリックを決めました。

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ノースエンドはプレイオフ進出を決め、ロザラムとの準決勝に臨みます。ファーストレグはジョー・ガーナーのスーパーボレーで1-1の同点に。迎えたセカンドレグ、ギャラガーはフリーキックから先制点を決めるも、PNEは立て続けに失点し敗戦。来季もリーグ1で戦うこととなりました。


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このシーズンギャラガーはトータルで10得点12アシスト。中心選手となり、リーグ1のレベルには収まらない類まれなる才能を発揮しました。


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2014/15

レスターとのローン契約を延長しクラブに留まったギャラガー。このシーズンはさらなる活躍を見せることとなります。

ブラモール・レーンでの魔法

前シーズンの雪辱を果たすべく昇格を争っていたノースエンド。しかし年末から突如不調に陥り、カップ戦含め6戦勝ちなしと苦しみました。

ここでチームを救ったのはポール・ギャラガーの右足でした。フリーキックの名手、期待されたようにトップコーナーをとらえ、久々の勝利をもたらしました。

チームはここから連戦連勝。リーグ戦での無敗は最終節まで続き、最終節を前にチームは2位をキープしていました。

しかし悪夢の「コルチェスター・アウェイ」。プレイオフに回ります。

2度目の正直

PNEはチェスターフィールドとの準決勝に勝利し、遂に決勝の舞台へ。やはりここでも「ギャリー」の右足が輝きを放ちます。

 前半開始早々、ギャラガーの正確無比なキックはベックフォードのもとへ。試合の流れを引き寄せる先制弾を奪いました。

 さらに2点目を奪います。ジョン・ウェルシュのタックル、ギャラガーのクロス、ハンティントンの冷静なフィニッシュ。長らく語り継がれる美しいゴールです。

 

ギャラガーは前半で負傷退場してしまいます。ピッチを去る際には非常に悔しそうな素振りを見せていました。

 

4-0とリードし、昇格をほぼ手中に収めた状況で試合は終了間際に。ギャラガーは感極まっていました。彼がどれだけクラブのために懸命にプレーしてきたか、この昇格が彼にとってどれほど嬉しいものだったかが伝わってきます。クラブの誇りをかけてプレーするその姿勢こそ、ファンから愛された所以です。

 

念願の昇格を掴み取ったこのシーズン、ギャラガーはトータルで13得点21アシストを記録。チームの大黒柱として大車輪の活躍を見せました。

 

2015/16

チャンピオンシップへの船出

チャンピオンシップ復帰を果たしたノースエンド。過酷な舞台でシーズン初勝利をもたらしたのも、やはりギャリーでした。

第2節MKドンズ戦。落ち着き払って相手をかわしフィニッシュ。これがノースエンドのチャンピオンシップ復帰後初ゴール、そして初勝利に繋がる決勝点となりました。

 

その後長らく勝利のない期間が続き、降格圏に沈むものの、またしてもギャラガーがチームを救います。得意のフリーキック、そして角度のないところから実に爽快なゴール。個の力で現スリーライオンズのニック・ポープを破り、久々の勝利をもたらしました。

最終的にPNEは11位でフィニッシュ。プレイオフから上がってきた昇格チームにしては、十分すぎるほどの結果です。ギャラガーは41試合に先発出場。このシーズンの奮闘あってこそ、今があるでしょう。

 

2016/17

前3シーズンと比べて出場機会は減ったものの、このシーズンもファンの記憶に残る瞬間を創り出しました。

キックの名手

絶好調ハダースフィールドを迎えた第13節。この試合はまさにギャラガーの独壇場でした。

トム・クラーク、アレックス・バプティストの頭に質の高いボールを供給。最後は自らも決め、ボックス内に常に危険なボールを送り込む能力を改めて存分に発揮しました。

 

 

ダービーマッチでの勇気 

第38節、ブラックバーンとのダービーマッチブラックバーンは残留争いのさなかにありながら好調で、この試合も後半ロスタイムまでリード。ノースエンドは苦戦を強いられていました。

迎えた後半ロスタイム、1本のパスが局面を打開します。ギャラガーのパスはブラックバーンの選手4人をすり抜け、マクギーディの同点弾。勇気あるパスが、劇的な同点弾を生みました。今でも多く語られるゴールです。

ノースエンドは11位でフィニッシュ。チャンピオンシップでの地盤を固めた一年となりました。

 

2017/18

新たな時代へ

サイモン・グレイソン監督がサンダーランドに引き抜かれ、後任にアレックス・ニールが就任。転換期を迎える中、ギャラガーは引き続き重要な役割を果たします。グレイソン時代は前目のポジションを任されることも多かったものの、完全に中盤の底に定着し、セットプレイは勿論、正確なロングパス、そのクリエイティビティでチームに貢献し続けました。

ノースエンドは旋風を巻き起こし、序盤から常にプレイオフ争いに参加。しかし大事な終盤戦、3連敗を喫してしまいます。もう後がない、そんな状況で迎えたリーズ戦、ギャラガーが重要な活躍を見せます。

0-1のビハインドで迎えた後半、ギャラガーはペナルティを蹴り込み同点弾。さらにその直後、マグワイアにピタリと合わせるクロスで逆転弾を演出。勝利へ導きました。

ノースエンドはその後負けなしで突っ走り、最終節までプレイオフの可能性を残すもあと一歩届かず。しかしこのシーズンの躍進は、リーグに大きなインパクトを与え、ノースエンドの復活を印象付けました。

 

2018/19

怪我人が続出し苦しんだこのシーズン。しかしギャラガーは1年通してフル稼働し、年齢を感じさせない活躍を披露しました。

”Brilliant Save By Gallagher!"

第16節、アウェイでのイプスウィッチ戦。72分から途中出場し、交代直後のフリーキックを叩き込んで同点弾。しかし直後、ゴールキーパーのクリス・マクスウェルが不用意な飛び出しで退場してしまいます。交代枠は既に使い切っていました。

GKユニフォームに着替え、グローブをはめゴールマウスに向かったのは…

そう、ポール・ギャラガーでした。

ゴールキーパーとなったギャラガー。さすがのキック精度で質の高いボールを最後尾から供給しました。そして88分。イプスウィッチの強力なミドルシュートが枠に飛びます。なんとギャラガーはこのシュートを弾き飛ばす見事なセーブ!試合はこのまま終了。なんとなんと無失点に抑え、貴重な勝ち点1をもたらすことに成功しました。

プロキャリア通算100ゴール目

アウェイ・ミドルスブラ戦。ギャラガーの記念すべきプロ通算100ゴール目は、なんとも彼らしい印象的なゴールでした。

フリーキック、見事に巻いて、ネットに入れてみせました。実に華麗な、ギャラガーのテクニックを象徴づけるゴールです。

このシーズンギャラガーはリーグ戦40試合に出場。ルーカス・ンメチャに次いでチーム内では2番目の数字でした。34歳という年齢ながらフル稼働し、チームの中心として活躍したギャラガーにはファンから”Like A Fine Wine"といった賛辞が送られました。

 

2019/20

錆びつかないクオリティ

第3節ウィガン戦。シーズン開幕後早速、素晴らしいクオリティを見せてくれました。

ゴールから左45度でのフリーキック、直接狙うには少々厳しいかと思われたものの、トップコーナーを捉えてみせました!本人は「クロスだった」と言うものの、素晴らしいゴールであることに変わりはありません。

”We Are Top Of The League!"

チームは前半戦好調を維持し上位をキープ。勝てば首位に立つ状況で、第15節、ザ・ヴァレーでのチャールトン戦を迎えました。

0-0で迎えた後半、ジェイデン・ストックリーがペナルティをゲット。スポットに向かったのは勿論、ポール・ギャラガーでした。

ゴールに背を向けた状態で後ろへ歩き出し、ペナルティアーク付近で振り向いて走り出す。走り出して力強く蹴ったボールはネットの左隅へ吸い込まれていきました!

このPKが決勝点。ギャラガーは、ノースエンドを2006年以来となるチャンピオンシップ首位へと押し上げました。

 

Last Goal

2月のホーム・ハル戦。前半をビハインドで折り返す苦しい展開も、同点のチャンスとなるペナルティを獲得。蹴るのはもちろん、ポール・ギャラガー。

いつものフォームでボールに向かい、力強く蹴り込んでみせました。在籍期間中ペナルティを外したのはたったの2回。彼が蹴るペナルティには、いつも安心感がありました。

結果的にこれが、プロキャリアでの公式戦最後のゴールとなります。

ノースエンドはこのシーズン常にプレイオフ圏内に位置し、チャンピオンシップ復帰以降最大のPL昇格へのチャンスを迎えていました。しかし未曾有の事態が世界を襲います。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックです。

リーグ戦が再開したのは6月。ファンのいないスタジアムで残り9試合のリーグ戦を戦うことに。ノースエンドは、流れに乗れず、プレイオフ圏内から転落してしまいました。

 

2020/21

ギャラガーは契約を1年延長。「ファンの前でもう一度プレーせずに、このフットボールクラブを去りたくなかった」と発言し、現役ラストイヤーとなるとみられていました。

300 Clubへの加入

ギャラガーはシーズン初頭、カラバオカップでのダービー戦に出場。これにより、ノースエンドでの通算300試合出場を達成し、クラブ歴代25人目の300 Clubへの加入者となりました。まさにレジェンドの証です。

2度目のノースエンド加入時は29歳で、キャリアのなかでは比較的遅めの時期でした。そこから300もの試合に出場したという事実が、彼のプロフェッショナルな姿勢を物語っています。

このシーズンは頻繁にコーチとしても活動。アレックス・ニール解任後は完全にコーチとなり、選手としてプレーすることはありませんでした。

コーチングスタッフのジャージを身にまとい指示を出す姿には、すでに指導者としての風格も感じられました。

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ノースエンドでの通算成績は313試合44得点69アシスト。この男を一言で表すなら、「レジェンド」。それ以外の言葉が思い浮かびません。

 

ギャリーはこれからもノースエンドに居続けます。そしてこれからも、ノースエンドと共にプレミアリーグ昇格を目指し続けます。本当に嬉しいことです。このクラブで、ギャリーがどのように指導者として成長していくか、楽しみで仕方ありません。

 

ギャラガーはランカシャー・ポスト紙に、こう語りました。

「疑いの余地もなく、私はサポーターの前でプレーしたいと思っています。」

「もう一度、観客で一杯のディープデイルで、あのトンネルからピッチに出て、プレイヤーとしての別れを告げたいと思っています。」

この機会が実現することを、心の底から願っています。もし実現したら、たとえ親善試合であろうが、ギャリーのラスト・ダンスをこの目に焼き付けないわけにはいきません。

最後に、ギャラガーがソーシャルメディアに投稿したメッセージを翻訳し、掲載します。

 

「ギャリー」からのメッセージ

「今日私は20年間の選手生活に幕を下ろし、正式にブーツを脱いでプロフットボーラーを引退します。」

「私はプレストン・ノースエンドブラックバーン・ローヴァーズストーク・シティプリマス・アーガイルシェフィールド・ユナイテッドレスター・シティという素晴らしいクラブでプレーしたこと、そして母国の代表としてプレーしたことに喜びを感じています。」

「ずっと無条件の愛、手引き、サポートを与えてくれた家族に感謝しています。」

「過去から現在に至るまでのすべての選手、スタッフに感謝しています。そして、長年良い時も悪い時も応援してくれたプレストン・ノースエンドファンの全てのサポートに特別な感謝をします。私にとってたいへん重要な意味合いがあるもので、本当に感謝しています。」

「近いうちにディープデイルで会えることを願っています。」

「私の愛するクラブで、フランキー(・マカヴォイ)を手助けするファーストチームのコーチとしてキャリアを前に進める機会を与えられたことを光栄に思い、そして感謝しています。」

「次の章に向けて、喜びを感じています。」 ギャリー

 

ありがとう、ギャリー。

プレストン・ノースエンド、夏の大改革へ

f:id:pnejp:20210421231007j:plainお久しぶりです。恐らく約1年ぶりの更新となります。

 
昨冬多くのキープレイヤーが流出し、アレックス・ニール体制が終焉を迎えた今季のノースエンド。チャンピオンシップ昇格以降最も厳しいシーズンとなっていますが、フランキー・マカヴォイ暫定ヘッドコーチの下選手が奮起し、何とか残留を決めようとしています。
迎える夏、大改革が予想されます。ノースエンドが取り組む必要のある事項を当記事では挙げていきます。
 
①「ヘッドコーチ」の招聘

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アレックス・ニールの解任に伴い、まず今夏新たにチームを率いる指揮官を決めなければなりません。
クラブは「マネージャー」ではなく、「ヘッドコーチ」を求めていると言われています。
新たな指揮官にはまず魅力的なフットボールが求められています。2017年、就任したてのアレックス・ニールが展開したアグレッシブなフットボールは、ファンに大きな期待を抱かせました。消極的で守備的なフットボールとなってしまった感がある現在、多くのファンが内容に不満げな様子です。新たな指揮官はファンを楽しませる必要があります。
 
続いて、クラブも、ファンも、若手育成に優れた人物を求めています。若手の起用に積極的でないことはニールの一つの欠点でした。選手の育成が進まず、若手の台頭がなかったことがここ最近の戦力ダウンの一因となっている感があります。
 
f:id:pnejp:20210421222106j:plain超ビッグクラブの関心もある中、2年前クラブレコードに近い額をはたいて獲得したトム・ベイリスのここまでの出場試合数は10ほど。出場した試合では及第点の活躍を見せているとはいえ、です。
 
f:id:pnejp:20210421222207j:plainさらにファンを怒らせているのは昨季アカデミーからリリースされ、すぐさま宿敵ブラックバーンに加入したタイリース・ドーランの活躍。ノースエンド時代は一度もトップチームで試されることなく放出されましたが、ブラックバーンではトップチームでコンスタントに活躍。今やリーグ屈指の有望株の一人に数えられます。
ヒューギル、ジョンソン、ブラウン、ピアソンらニール体制で活躍した選手を根気強く試合に出して育てたのはグレイソンでした。若手育成の改善は不可欠でしょう。
 

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具体的な名前としては、元ノースエンドのプレイヤー3人がファンから挙がっています。カラム・デイヴィッドソン、ギャレス・エインズワース、そしてマイケル・アップルトンです。プレストンというのは特殊なクラブで、とりわけイングランドの中でも長い歴史と誇りを持ったクラブです。このクラブを率いる重要性を理解した指揮官が大前提として求められており、その意味でこの3人はファンから歓迎され、応援されるでしょう。報道としては未だ信憑性高いものは出ていません。待ちましょう。
 
②契約延長

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今夏も、契約が切れる選手、または契約が残り1年となる選手が数多くいます。動き始める必要があるでしょう。
各選手の契約満了年をまとめると
2021:カニンガム、ギャラガー、ボーディン、モルト、ニュージェント、ジネリー、バーク(移籍決定済)
2022:バークヒズン、ポッツ、ヒューズ、ストックリー、ストーリー、ハドソン、ラファティ、バウアー、リプリー、ハンティントン、シンクレア
2023:ベイリス、ハロップ、レドソン、ジョンソン、マグワイアエバンス、アール、オライリー
2024:リース、ホワイトマン、ブラウン
 

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契約交渉に手こずり、数多くの優秀なプレイヤーを信じられないほどの安価で手放してしまった昨冬。クラブはこの教訓から学ぶ必要があります。今までは契約が残り1年となった段階から契約交渉をスタートさせましたが、これでは資金的な利益、結果的な利益両方とも得られないことになります。これは私の考えになりますが、必要な契約満了選手/契約残り1年の選手に加えて、すっかり中心選手となった感のあるライアン・レドソンとの契約交渉も開始させるべきだと考えています。
 
f:id:pnejp:20210421233440j:plain更にクラブは現在、5人のローンプレイヤーを抱えています(ダニエル・イーヴァセン、リアム・リンゼイ、セップ・ファンデンバーグ、ジェイソン・モルンビー、アンソニー・ゴードン)。出色の出来を見せるプレイヤーもおり、来シーズンに向けて貢献度の高い選手を再び獲得することに動き出すでしょう。
 
③選手獲得について
契約状況、貢献度から、ローン選手の確保も含めて最低でも10選手を獲得する必要があるでしょう。今季はフリーで市場に出回る選手が数多くいるため、フリーでの獲得が多くなると予想されます。
 

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まずプライオリティに挙げられるのはライトバックです。昨冬ダーネル・フィッシャーが移籍し、本職はジョー・ラファティのみに。ラファティもチャンピオンシップレベルのパフォーマンスをしているとは言い難く、現在はブラウン、ファンデンバーグという本職ではない選手が務めています。
 
その他にも、ベン・デイヴィスがリヴァプールへのドリームムーブを果たした左CB、ダニエル・イーヴァセンの獲得、ストライカーの軸、若手ウインガー等、書いていくにはキリが無いほどしなければならないことが山積みです。
 
新たな指揮官が決まってある程度噂が出てきたらまた記事を書こうと思います。どのような方々にこんな記事の需要があるか分かりませんが、読んでくださった方々ありがとうございました。

リーグ・オブ・アイルランドにEU各国の有望株が集結するかもしれない件

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先日、ノースエンドはコーク・シティに€500000を支払い、ショーン・マグワイアとアラン・ブラウンの売却条項を取り消しました。更に、今後は提携先となること、買収に発展する可能性が取り沙汰されています。

https://www.google.co.jp/amp/s/www.irishtimes.com/sport/soccer/national-league/cork-city-confirm-500k-deal-with-preston-over-sell-on-clauses-1.4173136%3fmode=amp

https://www.echolive.ie/corksport/Cork-City-sign-deal-with-Preston-to-allow-cash-come-into-the-club-now-7849d189-882a-4242-b3da-1522e224465a-ds


€500000なら、この2人の移籍金によって、逆にプラスと転じる可能性は十分あります。コークは深刻な財政難に陥っており、この€500000がなければ、相当危なかったとの報道もあります。


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元々ノースエンドはアイルランドのクラブとの関係を近年強めていました。17年冬のダリル・ホーガン、アンディ・ボイルに始まり、ショーン・マグワイア等、ここ3年で5人ものトップチーム選手をアイルランドから獲得しています。トップチームに留まらず、アダム・オライリー、ジミー・コルコラン、ブライアン・マクマナスといったユース年代の選手も獲得しています。コークとは毎年プレシーズンマッチが行われ、友好関係を築いてきました。


ではそもそも何故こんな話が急に出てきたのか。そこにはイギリスのEU離脱が関係してきます。


今までであれば、イギリスのクラブは、FIFAのルールに則り、EUパスポートを持っているならば16歳以上の選手を獲得できました。しかし、今後はEU離脱により、18歳以上でないと獲得できなくなる可能性が出てきます。そこでどうしようか。そう、EU加盟国であるアイルランドのクラブを利用するのです。

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例えば16歳のオランダ人選手を、あるプレミアリーグのクラブが欲しがっていたとしましょう。当然ながら、直接獲得することはできません。そこで、オーナーが同時に所有しているアイルランドのクラブがその選手を獲得します。そして、18歳になった時に、そのプレミアリーグのクラブが獲得します。こうして、18歳未満の選手でも実質的に手元に置くことができるようになるのです。

https://www.google.co.jp/amp/s/amp.independent.ie/sport/soccer/premier-league/brexit-upheaval-puts-irish-clubs-on-uk-radar-37698146.html


アイルランドに目を向けているクラブは、ノースエンドだけではないでしょう。今後、アイルランドリーグにEU各国の有望な若手選手が集結し、注目されるリーグとなるかもしれません。当のアイルランドのクラブはプライドを踏みにじられるような気がして、辛いですが…


19/20シーズン選手名鑑(完全版)

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まずはフォーメーションから。

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時たまに4-1-4-1を用いるときもあります。大抵ポッツがスタメンに入り、インサイドハーフを務めます。


では紹介に入っていきましょう。


見方:背番号 選手名(国籍・リーグ戦出場試合数/得点数(第34節終了時点)・年齢)


〜GK〜


No.1 デクラン・ラッド(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・34/0・29歳)

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いや神。マジで神。今シーズンの彼はキャリアベストとも言えるハイパフォーマンスを披露しています。昨シーズンまではポカが目立ちましたが、今シーズンはそれもほとんど無いような状態。何度も「勇気を与える」プレーを見せているのが、今シーズンの彼です。ヴィーガンのフットボーラーとしても有名。髭は昨シーズンから蓄え始め、ハイパフォーマンスの要因の一つでは?と感じてます(笑)。今夏で契約が満了。契約延長を、全ノースエンドファンが願っています。


No.13 マイケル・クロウ(🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿・0/0・24歳)

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難しい立場に立たされています。かつてライアン・ギグスの下ウェールズ代表に招集された経験を持つキーパーですが、現在は4番手。全ての元凶は昨シーズンのFAカップドンカスター戦(ここで表現するのはやめておきます。まあ見てください)。現在ファンにはネタ要員としてしか扱われておらず、ローンにも出されていない状況。ファンの評価を覆すチャンスが欲しいところですが、それも難しいのが現状です。


No.25 コナー・リプリー(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・0/0・27歳)

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昨シーズン長く所属したミドルスブラを離れ、ノースエンドに加入した、リーグ1での経験が豊富なキーパー。しかし現状では、その実力をフルに発揮できていません。第2GKとはいうものの、ここまでノースエンドの選手として出場した試合では、1試合平均2失点以上を喫しています。ポカも目立ち、大きな不安が付き纏っています。かつてオールダムでリーグ最小失点を記録し、一時FIFAのレーティングが71まで到達した実績のあるGK。復活のチャンスは十分にあるはずです。


No.28 マシュー・ハドソン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・0/0・21歳)

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今シーズン第3GKへの昇格を果たし、時折ベンチ入りもするアカデミー出身のGK。ローン先で経験を積み、ステップアップを果たしています。契約は今夏で満了しますが、延長のチャンスもあるかもしれません。


〜DF〜


No.2 ダーネル・フィッシャー(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・22/0・25歳)

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不動の右サイドバック。当たり負けしない身体、思い切りのよいタックルが武器。攻撃面でも、今シーズンはロークロスで4アシストを記録するなど、成長を見せています。そして何よりファンを熱狂させるのが、その良くも悪くも熱いプレー。相手選手を苛つかせることもしばしばで、自らがカードを貰うことも多く、毎年2桁のイエローカード数を記録し、今シーズンも既に10枚を超えました。故に欠場が多く、不在時に如何に彼の穴を埋めるかというのはチームの課題の一つです。


No.5 トム・クラーク(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・10/0・32歳)

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チームのキャプテンを務める、センターバックサイドバックをこなす在籍7年目のベテラン。加入直後に決めたブラックプールとのダービーでのヘディングシュートは、今でもサポーターとの間で語り草となっています。ただし近年は衰えが見えるか。スピードあるアタッカーに振り切られる場面が目立ち、サポーターからの評価は低くなっています。ただしまだまだ勝負所での守備は健在。再び活躍する場面が見たいところです。


No.6 ベン・デイヴィス(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・27/0・24歳)

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アカデミー出身のプレーヤーにして守備の軸。元々は左SBの選手で、17歳でノースエンドでのデビューを果たしました。その後燻るも、アレックス・ニールの下CBに本格コンバートされ開花。今やチャンピオンシップ屈指のCBです。真骨頂は読みに裏打ちされたディフェンス。ここ数試合は決定的なシュートブロックを連発し、何度もチームを救っています。間の取り方、そしてタイミング全てが完璧なタックルの見せたのはストーク戦の終盤。DFとしての能力が伝わってくるタックル、是非見て欲しいです。希少な左利きのCBということで、プレミアリーグのクラブからも注目を集めています。


No.14 ジョーダン・ストーリー(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・5/0・22歳)

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エクセター・シティ出身の若手CB。昨シーズン後半はベン・デイヴィスとCBコンビを組み、快進撃に貢献。加入一年目からインパクトを残しました。しかし今シーズンは現在4番手、あまりインパクトを残せていません。空中戦の強さ、セットプレーでの得点力などを備えた、将来有望なCBであるのは間違いありません。チャンスをモノにしたいところです。


No.15 ジョー・ラファーティー(🇮🇪・22/1・26歳)

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今シーズン重要な戦力となっているサイドバック。右サイドが本職であるものの、人材不足により今シーズン初めに急遽左サイドで起用されると、出色の出来を披露。信頼を勝ち取りました。クロス精度はまずまずで、アシストを記録。守備面においても時折軽さはあるものの、粘り強い守備を披露しています。


No.16 アンドリュー・ヒューズ(🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿・16/0・27歳)

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昨シーズンピーターボロから加入した左SB。武器はその高さで、競り合いに強く、サイドを制します。今シーズンはスピードあるアタッカーに苦しむ場面もあるものの、安定したパフォーマンスを見せています。今シーズンはまだないものの、(所定の位置からの)フリーキックも得意で、昨シーズンは2ゴールをマーク。かつてDJをしており、ニューポート時代には、SoundCloudに楽曲を投稿しています。


No.21 パトリック・バウアー(🇩🇪・30/2・27歳)

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ノースエンドでは珍しいドイツ人のセンターバック。前所属チャールトンではプレイオフ決勝で劇的なゴールを決め、昇格を置き土産に今シーズンフリーでノースエンドへと移籍しました。チャンピオンシップのCBでは最高級の空中戦勝率を誇り、セットプレーでも頭一つ抜けたヘッダーで武器に。前所属ではキャプテンを務めるなど、統率力も。クリア数もリーグ屈指で、デイヴィスと不動のCBコンビを形成しています。"Big f**king German"、通称BFGと呼ばれます。


No.23 ポール・ハンティントン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・8/0・32歳)

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最古参8年目、グレアム・ウェストリーの時代からノースエンドに在籍しているベテランCB。昨シーズン後半から出場機会が激減し、一時は限界説、退団説も囁かれたものの、デイヴィス、バウアーの欠場時に再び価値を証明。ファンの信頼を取り戻しました。走っている姿に見とれてしまうほどのスラッとした体格ながら、当たり負けしない強さを持っています。足が遅く、敏捷性に欠けるのは否めませんが、今シーズンはそれをカバーできています。珍しいカンブリア地方のカーライル出身の選手であることから、ファンからの愛称は「カンブリアン・カンナバーロ」です。He's magic you know, Cumbrian Cannavaro…


〜MF〜


No.4 ベン・ピアソン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・31/1・25歳)

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ファンから愛される、ディフェンシブミッドフィルダー。その熱すぎるプレー、全身全霊のタックル、そして数多のイエローカードに周囲の目は行きがちです。実際、プレーは危険です。しかしそれ以上に、確かな実力があります。フリーの選手を見つける視野、正確なパス、落ち着いたボールコントロール、素早さ。間違いなくチャンピオンシップ屈指のミッドフィルダーです。カウンター時には猛烈なスピードでピッチを駆け上がります。今シーズンは得点にも絡み始め、3年ぶりのゴールも。シーズン前に彼は、自らの母親が荒すぎるプレーのためにスタジアムに来なくなったことを明かしました。その成果もあってか(?)、今シーズン未だイエローカードは2桁に達せず、退場は0(物凄く危険なシーンは未だたまに見受けられますが)。このままサスペンションによる欠場を最小限に留めてほしいです。


No.7 トム・ベイリス(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・0/0・20歳)

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今シーズンコベントリー・シティからクラブ史上最高額とも報じられる金額で加入した、センターミッドフィルダーの有望株。ボールコントロール・パスセンスといった攻撃的能力に定評があります。しかし全くといっていいほど起用されず、Twitter上では一時 #freeBayliss というタグが流行。結局怪我でシーズンアウトが決定。アレックス・ニールは彼を有望な選手と見なしており、来シーズン以降の飛躍に期待したいところです。


No.8 アラン・ブラウン(🇮🇪・33/4・24歳)

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勇敢さ、万能性、そしてストイックさに溢れたアイルランド代表センターミッドフィルダー。18歳で母国アイルランドからノースエンドに加入し、今シーズンで7年目。未だ20代前半ながら、出場試合数は200試合を超えています。昨シーズンまでの2年間はトップ下で起用され、ゴールを量産しましたが、今シーズンは様々なポジションで起用されています。不慣れなサイドバックで起用されても、安定したパフォーマンスを見せました。ピッチを縦横無尽に駆け回るスタミナ、そして大柄な選手にも突っ込んでいく勇敢さが持ち味。強烈なミドルも併せ持ちます。先日第一子が誕生。おめでとうございます。


No.10 ジョシュ・ハロップ(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・23/5・24歳)

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あのマンユナイテッドでデビュー戦ゴールを決めた、将来を期待される攻撃的MF。昨シーズンは大怪我で早々に離脱し、出場機会は僅かに。悔しさを晴らそうと迎えた今シーズン、開花の兆しを見せ始めています。密集地帯でもスルスルと抜けていくようなボールコントロール、そして強烈なミドルシュート。その能力を発揮し始め、1月にはプレイヤー・オブ・ザ・マンスの候補に。効果的な攻撃のアクセントとなり、レギュラー定着に向け印象的なパフォーマンスを続けています。


No.11 ダニエル・ジョンソン(🇯🇲・23/10・27歳)

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今シーズン攻撃の軸となったMF。昨シーズンまではセンターミッドフィルダーとして起用されるも、守備面での脆さが露呈し、ファンの評価は決して高くありませんでした。迎えた今シーズン、アレックス・ニールがトップ下に固定すると、獅子奮迅の活躍。現在までに、リーグ戦に出場した23試合で、スコアポイント(ゴール+アシスト)は15。4〜5試合に3回得点に絡んでいる計算になります。正確なパス、推進力、ミドルシュートは勿論、驚異的な成功率を誇るペナルティキックでもチームに貢献。8月にはプレイヤー・オブ・ザ・マンスにも輝くパフォーマンスを見せました。ラヒーム・スターリングとは親友で、インスタグラムでは時折交流し、一緒に過ごしている様子が公開されます。また、そのペナルティキックについては普段一切練習をしていないんだとか。天才。


No.12 ポール・ギャラガー(🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿・25/6・35歳)

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ノースエンドの近年の発展に長らく貢献してきたレジェンド。かつてはミドルシュートを武器とするフォワードでしたが、現在は正確無比なパスを供給するセンターミッドフィルダーとして活躍。未だその存在感は絶大で、ファイナルサードへの縦パスの数はリーグ屈指。正確なクロスでもゴールを脅かし、セットプレーのキッカーとしても活躍。特徴的なペナルティキックのフォームを持った選手で、後ろを向いた状態から後方へ歩き、ターンし、走り込んで強烈なシュート。驚異的な成功率を誇るほか、キックが強烈なために止められても高確率で詰めることができます。年齢を重ねていくごとに熟成されていくプレーは、ファンから新鮮なワインのようだと喩えられます。SNSでは、時たまにギターの弾き語りを投稿します。腕前は抜群です。


No.18 ライアン・レドソン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・6/0・22歳)

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昨シーズンオックスフォードから加入した、エヴァートンのアカデミー出身のディフェンシブミッドフィルダー。激しいプレーが身上で、局面を前に進める縦パスが得意。彼もピアソン同様に警告・退場が多く、いただけないタックルがしばしば。ディフェンシブミッドフィルダーにおけるパス関連のスタッツでは上位に来るような存在なだけに、警告・退場を減らせば、さらなる飛躍が見えてくるでしょう。


No.39 ビリー・ボーディン(🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿・15/2・27歳)

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ブリストル・ローヴァーズでエースとして活躍し、2年前の冬にクラブに加入したサイドアタッカー。加入して半年はプレイオフへあと一歩のところまで躍進したチームに貢献するも、昨シーズンは大怪我で全休。迎えた今シーズン、好不調の波は大きいものの、特にシーズン序盤戦はトリッキーなドリブルからチャンスを作り出し、自らもゴールを決めて貢献。現在は負傷離脱中ですが、確実にアクセントとなる存在だけに、復帰が待ち望まれます。たまに見せるTwitterでのチームメイトとのやり取りは絶品。


No.44 ブラッド・ポッツ(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・21/0・25歳)

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昨シーズン冬にバーンズリーから加入した中盤全域をこなせるミッドフィルダー。今シーズンは調子が良くなく、ファンからは批判に遭っているものの、徐々に改善されています。推進力とペナルティエリアへの飛び出しが武器で、ビッグマッチでは必ずといっていいほど重用される存在です。昨オフにはアンドリュー・ヒューズらとイビサ島に行き、"RIDSDALE"と一文字ずつ書かれたボードを掲げて歩くビキニの女性に囲まれながらシャンパンボートに乗る様子がヒューズによってインスタグラムに投稿され、ノースエンド ファンの笑いを誘いました(RIDSDALE、ピーター・リズデイルは、オーナーのトレヴァー・ヘミングスへのアドバイザーを務める人物)。

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〜FW〜


No.9 ルイ・モルト(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・2/1・27歳)

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スコットランドマザーウェルで実績を残し2年前の冬に加入したセンターフォワード。際立った強さはないものの、ゴールへの嗅覚と確かなシュート技術が光る、ストライカーと呼べる選手。ハードワークを厭わない献身性も併せ持ちます。今シーズン、第2節でゴールを決め、幸先のよいスタートを切るも、その一週間後に大怪我。リハビリが続いており、シーズン最終盤に切り札として復帰できることを祈っています。ピッチ外では慈善活動に熱心。様々な方向へ支援を行っています。


No.20 ジェイデン・ストックリー(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・20/2・26歳)

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2018年、イングランドのプロリーグで最も多くの得点を決めたストライカー。その長身を生かした競り合い、落とし、ヘディングから多くの得点が生まれます。戦術の核となる試合も多く、このようなタイプのストライカーがチームに彼一人というのも相まって、非常に重要な存在です。足元の技術も悪くなく、先日はブラウンの決勝ゴールをクロスでアシスト。出れば高確率で結果を残す、頼れる存在。今後も鍵となる存在です。


No.24 ショーン・マグワイア(🇮🇪・32/4・25歳)

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17/18シーズンには終盤にゴールラッシュを見せ、ノースエンドの躍進に大きく貢献したアイルランド代表ストライカーも、今シーズンは低調。相変わらず多くのチャンスを作り出し、ドリブルやその敏捷性は健在でチームに貢献していますが、シュートが入りません。シュート数はリーグ屈指も、奪った得点は僅かに4。最近の試合ではスーパーセーブを食らうなど不憫ともいえる場面も目立ちます。とにかく、一点取れば変わるでしょう。再びゴールラッシュを見せてくれるでしょう。とにかく一点が待ち望まれます。昨シーズンはTwitter上に彼の綺麗すぎる眉毛の写真が投稿され、フットボールファン中の話題をさらいました。

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No.29 トム・バークヒズン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・32/9・26歳)

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爆発的なスピードが武器のウインガー。1トップで起用される場面も。今シーズンはゴールへの嗅覚が冴え渡り、リーグ戦シーズン二桁得点も間近。スピードに乗った状態でのプレー精度はお世辞にも良いとは言えませんが、止まった状態でのシュートは一級品。ブラックバーンとのダービーマッチでは、素晴らしいコントロールシュートを決め、ゴール・オブ・ザ・マンスに輝きました。ダービーマッチでの得点率は驚異的で、チーム屈指の人気選手。怪我をほとんどしないタフさも魅力で、常に重要な戦力となってくれる存在です。南アフリカ代表の資格を有している説が長らく浮上していますが、動きがあったりなかったり。よく分からない状況です。


No.31 スコット・シンクレア(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・8/1・30歳)

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プレミアリーグでの豊富な経験を持つビッグネームで、かつノースエンドのプレミアリーグ昇格へのラストピースとなるべき存在。この30歳のウインガーは、この冬新たな挑戦としてプレストンにやって来ました。早速積極的な姿勢を見せ、古巣スウォンジー・シティ相手に初ゴールを記録するも、未だに本領発揮には至っていない印象。試合を経るごとにパフォーマンスは向上していくでしょう。まだ我慢が必要です。実力は圧倒的。シーズン最終盤にかけて必ずその能力をフルに発揮してくれるはずです。


No.35 デイヴィッド・ニュージェント(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿・19/1・34歳)

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昨夏13シーズンぶりにプレストンに帰還した、かつてのノースエンドの英雄。2回プレイオフに導き、ノースエンド所属の状態ではあのサー・トム・フィニー氏以来のイングランド代表でのゴールを果たした、あの若いニュージェントが、大ベテランとなってついに帰還しました。かつての得点力とスピードはないものの、ハードワークし、2列目以降の選手を引き立て、未だ試合の流れを変えることができます。貢献度は数字以上です。


ノースエンドにとって、大きな昇格のチャンスとなっている今シーズン。こんな選手たちと、一緒に昇格したい!という気持ちは物凄く強いです。皆さんも、是非応援してみませんか。想像以上に様々な面で魅力が詰まったクラブです。

残りリーグ戦は12試合。1試合1試合の重みが増してきます。虎視眈々と、ノースエンドは昇格を狙います。上に食らいついていくことがまずは必要となります。今のチームなら出来るはずです。